「麻婆春雨」っていう料理名を、ふつうに中国語の漢字として直訳すると、「ビリ辛婆ちゃんの春の雨糸スベシャル」みたいな感じになる。
中国にはこれと似た料理があって、「蚂蚁上树(まーいーシャンシュー)」って言うんだけど、字面通りに訳すと「アリが木に登る」。この2つの名前、どっちもすごく面白いよね。
「麻婆春雨」は、たぶん「蚂蚁上树」からヒントを得た部分もあると思うけど、実は「日本発祥の中華料理」に分類されるかも。
昭和の頃、町中華みたいなお店から少しずつ出てきて、そこから広まったらしい。
味は甘めで、あんまり辛くないし、作り方もどちらかというと煮込み系。
「蚂蚁上树」はもともと四川の家庭料理で、麻辣味が特徴。
豆板醤を使うし、調理法は炒めたり、蒸し煮に近い感じ。
春雨にすごく細かい肉そばろを絡めて、まるでアリが枝を登ってるみたいに見えるから、そういう名前になたんだって。
でも、味の違いやルーシももちろん面白いけど、
「アリが木に登る」とか「ビリ辛婆ちゃんの春の雨糸スペシャル」みたいな名前こそ、人間の想像力ってほんとに面白いな〜って思う。